
 |
漢文入門・漢文学概説
塚越義幸教授 |
日本文学に多大な影響を与えた漢詩文の重要性を伝えたい
漢字というものは、その形を見てすぐに意味の分かるいわゆる表語文字です。そのおかげで仮名だけでは区別できない同音異義語なども明確に区別できるようになりました。また漢字から発明された仮名の使用により、漢字ばかりで書かれた中国の文献も、日本語として読み下すこと(訓読)もできるようになりました。
訓読された漢文学は『万葉集』・『源氏物語』・松尾芭蕉や中島敦の作品など、時代を問わず
日本の文学に多大な影響を与えました。また日本人も多くの漢詩文を残しています。日本文学にとって、漢文学は不可欠な素養なのです。
授業では、多くの漢文学作品を読み解きながら、日本文学との関わりについても言及します。また、普段本棚に死蔵されている漢和辞典の引き方も教示していきます。 |
|
日本文学フィールドは、創立135年を誇る国学院大学の伝統を受け継ぎ、実証的で総合的な日本文学研究の徹底を目指します。よい伝統は、よい言葉によって表現されます。日本の文学と言語の考究をより広い視野に立って行い、このことを通して、言葉を大切にし礼節を重んじ、自国の文化に誇りを持つ誠実で感性豊かな社会人を育てたいと思います。

◆実証的かつ総合的な研究を目指すべく、『万葉集』や『源氏物語』を初めとする古典文学のみならず、近現代文学や漢文学・日本語学なども学び、日本文学の真髄を極めます。
◆日本文学の基礎を踏まえながら、小説・随筆などの散文や、詩・短歌・俳句・連句等の韻文創作の技術を学びます。そのほか、児童文学や絵本を研究し、創作するための講座も開かれています。
◆広く民間に伝承されてきたさまざまな習俗や儀礼を知り、口承文芸など文学全般を学びます。また、栃木の地域性を生かした郷土文学を研究する講座もあり、フィールドに出て民俗採訪を体験する学習も行われています。
教授陣の懇切な指導のもと、2年間の学業の集大成として、卒業論文または卒業制作を完成させます。
また、卒業後も学業を継続したい意欲のある学生に対して、国学院大学文学部3年次への優先的な編入制度も開かれております。
 |